【膵臓がん闘病記録】手術成功から社会復帰へ——退院後の回復と再スタートの記録——

〈目次〉

  1. 退院直後の生活と身体の変化
  2. 9月30日の診察とTS-1治療の開始
  3. 10月の生活:副作用の少ない日々と復職準備
  4. 11月の診察と治療ローテーション変更
  5. テレワーク復職から感じた回復の実感

1. 退院直後の生活と身体の変化

9月20日に無事退院し、自宅療養が始まった。退院直後の体力はまだ戻りきらず、外を少し歩くだけでも息が上がる状態だった。次回診察までの10日間は、1日3回の抗生剤を飲みながら、できる範囲で日常生活を取り戻すことに専念した。家の中をゆっくり歩く、座る時間を短くするなど、小さな積み重ねが中心の生活だった。

2. 9月30日の診察とTS-1治療の開始

退院後初の診察では、術後の経過は良好との説明を受けた。ここからTS-1による化学療法がスタート。処方された治療スケジュールは、「2週間服用+1週間休薬」の3週間サイクル。標準治療は「4週間服用+2週間休薬」の6週間サイクルだが、まずは身体の回復状況を見ながら調整するという形だった。手術のダメージが残る中での新たな治療開始だったが、不安よりも「再発を防ぐために、できることはやる」という気持ちが勝っていた。

3. 10月の生活:副作用の少ない日々と復職準備

TS-1開始後の10月は、幸いにも副作用がほとんど出ず、日常生活に大きな支障はなかった。食後の疲労感は多少残っていたが、寝込むほどの不調はなく、術後の身体としては非常に安定していたと感じる。
仕事復帰に向けて産業医との対面面談を2回実施し、いずれも「問題なし」との判断を受けたのは大きな励みだった。体力は完全ではないものの、日中の活動量も戻り、生活リズムも安定してきた。

4. 11月の診察と治療ローテーション変更

11月11日の診察では、治療サイクルを標準治療である「4週服用+2週休薬」に変更することが決まった。医師からは「現状、副作用が少ないので標準治療が可能」と伝えられ、前向きに受け止めることができた。TS-1は副作用が出にくいとはいえ、人によっては倦怠感や吐き気が続くこともあるため、自分の体が順応していることに安心した。

5. テレワーク復職から感じた回復の実感

11月上旬からテレワークで仕事に復帰した。久しぶりに仕事のメールを開き、プロジェクトの状況を追うと、社会とのつながりを取り戻したような感覚になった。とはいえ、椅子に長時間座るとお腹の内部の違和感を覚えることもあり、無理をしない働き方を心がけている。
働けること自体がリハビリであり、体力と精神面の回復を感じる大切なステップになった。


手術から約2か月ちょっと。退院直後は想像以上に体が動かなかったが、今では仕事にも復帰し、日常を着実に取り戻している。治療はまだ続くものの、一歩ずつ確実に前進していることを実感する日々だ。

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Posted by hotaru